転職といえば若い人がするものというイメージが一般的だったが、ここ数年中高年の転職が際立っている。なかでも顕著なのが50代。リクルートエージェントによると、2024年までの10年間で同社に登録した転職者の総数は約3倍に増加した。40代と50代の合計は約6倍で、50代に限ると12倍にもなる。
背景には大企業による早期退職制度、人生100年時代を前提にチャレンジを考える人が増えたこと、企業側が50代を即戦力になる専門職として求めるようになったことが挙げられるという。
求められている人材の多くは専門性がある管理職。経営企画、新規事業、人事など分野問わず、マネジメントでチームの成果を上げられる人に企業の注目が集まる。
社会構造の変化もこの流れを後押しする。この10年で企業が求職者を直接スカウトするダイレクトリクルーティングなどプラットフォームも充実した。法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授は「職務経歴書などの公開化が進み、潜在的な転職者が可視化され、転職希望者に声がかかりやすくなった」と分析する。
50代半ばを過ぎると、役職定年で先が見えて年収はダウンしても、やりたいことやより良い職場環境を求める人が多い。年金支給や定年延長、物価高、高齢化や人手不足などが複合的にからんでいる。晩婚化の影響で子供が中学生や高校生の人も多く、「あと10年間はフルで働かないといけない」という人も目立つ。
そこで重要なのが、職務経歴書の書き方、面接試験の上手な受け方を、事前に十分練っておくことです。
転職を決める前に、転職先に書類を提出する前に、是非ともキャリア・コンサルティングを受けて下さい。