転職時の年収アップにはAIスキルが不可欠になって来ている(2026年8月)
人工知能(AI)スキルが転職時の年収アップに欠かせなくなってきた。大企業ではスキルの有無で11%の賃金プレミアム(上乗せ)が発生した。事務や営業といったホワイトカラー職では15〜28%に達した。求人ビッグデータのフロッグ(東京都千代田区)が求人サイトから集めた2020年以降の約7,000万件の正社員求人データを分析した。応募条件で「機械学習」や「大規模言語モデル」などAIの知識や経験に言及する求人を「AI関連求人」と定義し、約22万件を抽出した。直近1年間でのAI関連求人数の上位100社のうち、東証プライム上場企業(グループや子会社を含む)69社を対象に、求人賃金(下限月給)を調べると、同期間のAI関連の非AI関連に対するプレミアムは全職種で11%。中でもホワイトカラーや管理系の職種では、AIスキルの有無が賃金に与える影響は大きくなっている。詳しくみると、「一般事務・オフィスワーク」「経営企画・新規事業開発」「営業」で15〜28%高かった。管理職層はより顕著だ。IT部門などで開発工程の管理を担う「プロジェクトマネジャー」は29%だった。人事コンサルティングのクレイア・コンサルティング(東京・港)の和田実執行役員は「ホワイトカラーの職場は実務でAIを使いこなせる人がまだ少ない。活用余地との需給ギャップがプレミアムを押し上げている」とみる。日本企業は自社でIT専門人材を抱えず、システム開発の外注が主流だった。生成AIの登場で、その垣根が崩れた。